8/22/2015

Windows 10 (GWX.exe, KB3035583)の闇

「あのマイクロソフトが、Windows 10について期間限定の無償アップデートを行う」というニュースを聞いて、 タスクバー右下にアップデート通知が表示されるのを待っていた人は多いだろう。自分もその一人だった。 VM, bootcamを含め、家族のPCすべてについて「Windows 10の予約」を行った。 しかし、自分のThinkPadで10を導入しながら、「これはおかしい」と感じた。 インストーラの推奨するままクリックしていくと、常時Windows 10がいろいろな情報をサーバに 登録することになる。それもユーザが管理できない形で。 もうこれは自動情報収集装置だ。

最初は推奨のまま導入したが、その後設定できる項目をひとつひとつ見直し、 プライバシーを保つ方向に変更していった。 あまりに項目が多く、デフォルトがオープン(プライバシーを失う)方に倒されている。 Windows 8まではユーザがコントロールするものだったのが、 Windows 10ではPCをクラウドの端末として登録するような印象を受け、Windows 8に戻した。

しかし、話はここで終わらない。 タスクバーに登録されたWindows 10の更新通知は、いなくならないし、終了させることも できない。クリックすると何事もなかったかのようにWindows 10の導入を開始させようとする。 タスクバーのプロパティで非表示にする以外、ユーザのコントロールはない。 プログラムのアンインストールをしようと思っても、コントールパネルの 導入済みプログラム一覧には現れない。 どうしてこのようにしているのか理解に苦しむ。

この記事に詳細な説明があるが、Windows 10の通知メッセージを出しているのは、 GWX.exeというアプリケーションで、それはKB3035583として導入されており、 アプリケーションでなく、「インストールされた更新プログラム」履歴を検索し、 アンインストールすることができる。 しかし、この更新プログラムは「重要な更新プログラム」になっており、 一般的な設定では、一度アンインストールしてもいつのまにか自動的に適用され、 ゾンビのようにタスクバーに復活する。

リンク先の記事に通知を見なくする手順が掲載されているが、 これを理解して行える人は少ないだろう。 インストール時にお勧めに従い、後から設定を見直す人は少なく、 結果膨大な利用者の情報が不定期にどこかのサーバに届けられることになる。 離れられる人は、Windows 10から離れたほうが良いと思う。

上級者向け手順

  1. コントロールパネル->Windows Update
  2. 導入済みの更新プログラムを表示
  3. KB3035583を探し、アンインストールする(この段階では右下のアイコンは残っている)
  4. Windows Updateの「設定の変更」を開き、「重要な更新」について、「更新するが、ダウンロードとインストールは確認する」を選択する
  5. 再起動
  6. Windows Updateを行う(環境によりかなり時間がかかる)
  7. 「オプションの更新」にKB3035583が含まれているので、チェックを外し、コンテキストメニューで「更新プログラムの非表示」を選択する
  8. (必要であれば)「設定の変更」を開き、「重要な更新」を「更新プログラムを自動的にインストールする(推奨)」にする
  9. アップデートを実行する

参考情報

0 件のコメント:

コメントを投稿