10/21/2015

LaTeXで営業ツール、「送り状」を作成した

講義のほうは、個人対応ということで、平日帰宅してからの時間や週末を利用して作業しており、当日(10/23)も 有給休暇をとっている。現在の「本業」は、一言でいうと営業になるが、営業では見積や請求書等を 郵送するのが重要な仕事となる。請求書等の様式は、受注を扱うシステムが生成するので、自分で編集しないが、 まさか請求書だけを封筒に入れて送るわけにもいかない。ということで、送り状を作ることになる。 最初の頃は、まったく余裕がなかったので、他の人がWordやExcelで作成したものを共有してもらい、 対処していたが、ずっとLaTeXで様式を作りたいと思っていた。

ということで、flashleft, flashrightなどを使い挑戦してみたが、実際にやってみると色々問題があり、 予想以上に難しい。何が、難しいかというと、

  • 見慣れた?Wordに比べると、デフォルトの10ptは文字が小さすぎる
  • 普通にLaTeXで組むと、行間が広すぎてしまう。特に窓枠がついた封筒で宛先を表示すると、すかすかで非常に見苦しい
  • (これは自社の封筒固有の問題かもしれないが)窓枠が上のほうにあり、どうやっても住所が表示に収まらない

試行錯誤を繰り返し、以下のように対処した。

  • jsarticle[a4j,11pt]を用いる(これでほぼWordの10.5ptと同じ大きさになる)
  • 宛先の部分は、行間を81%にする(これでほぼ違和感がなくなる)
  • ページヘッダの領域について、\setlength{\voffset}{-1in} した上でパラメータを調整する
最後の項目について補足すると、LaTeXでは無条件にページの上端1インチを使わないようになっている。 そのため、ページレイアウトに用いる各種パラメータを0にしても、どうしても表示が下のほうに なってしまう。 そこで、その1インチを減じることにより、ページ上部を使えるようにする。

その他、郵便番号の表示を大きくしたり、社名や受け取り者の名前を大きくしたり調整した結果、 ほぼ満足できる状態が実現できた。しかし、そのままでは宛先ごとに文書を 編集しなければならないので、送付先や送付日、送付物一覧などをパラメータとして切り出し、 それらを設定するマクロを書いた。また、社のロゴをincludegraphicsした。

他の方からいただいた送り状と自分で作成したものを見比べたが、 「手間と時間をかけずに送り状を作る」なら、圧倒的にWordが有利だ。 しかし、Wordで作成したものは、ほとんど調整の余地がなく、見て美しいという レベルにするのは難しいと思う(Wordマスターならできるのかもしれないが)。 それに対して、LaTeXで組んだものは、環境を用意したり、最初のバージョンを組むまでは 時間がかかるが、一旦できると手間がかからず、印刷したり、封筒に入れたりしていて 自分でも気持ちが良い。

ということで作成した送り状を見たいという方は、是非ご発注ください(笑)。

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