10/03/2015

ジョブズの大学選び

「アメリカン・ドリーム」に、ジョブズの大学選びのエピソードが書かれている。

まず、年上の友人達の通う大学を念入りに見てまわり、自分に合うかどうかを確かめた。 巨大な階段教室のいくつもあるバークレーは、学位製造工場みたいに思えたし、スタンフォードはあまりにもまじめすぎた。 結局、友人の一人が在学しているオレゴン州ポートランドのリード・カレッジを見学してみて、こぢんまりした、自由な校風だが、授業料の高いこの大学で、 学生生活を送ってみようと決めた。息子の決心を聞いた父親のポールは、莫大な授業料にびっくり仰天した。 母親によれば、「スチーブは、『行きたい大学はそこだけだ。そこへ行けないのなら、他のどの大学にも行かない』といった」という。両親はこの 精神的な脅迫に負けた。

「学費が高い」とは、いったいどのくらいだったのだろう?と思い、調べてみた。 当時の学費はわからないが、現在は、年間約5万ドルのようだ。確かに高い。

リード大学の学費について、「スティーブ・ジョブズの再臨」に、気になることが書いてある。

実はスティーブは、自分流にカレッジへの入学ですらタダでやってのけている。彼の両親は、学費の高い私学に彼を通わせる余裕がなかったのだが、 にも関わらず彼は先んじて入学手続きを済ませてしまった。それは、不可能と思われることを達成するための、一途で挑戦的な恐れを知らぬ 彼なりのやり方だった。

そのリードカレッジでスティーブの一番の友達になったダン・コトケは、高等教育におけるスティーブの冒険は、 何かのイタズラのようでもあり、徒労でもあったと語る。というのも、2人が1年生として10月を迎えたとき、 つまりキャンパスで過ごし始めてひと月しか経たないうちに、スティーブは退学していたからだ。 より正確には、彼は実際には入学すらしていなかったと言うべきか。なぜなら、スティーブはコースに登録して 寮に引っ越しては来たものの、学費も寮費も委員会の費用もすべて払っていなかったからである。 その数千ドルにのぼる請求額は、期限を30日過ぎても納付されずにいた。 スティーブの両親が支払わなかったからだが、スティーブには他に財源がない。したがって、 カレッジ側は彼を正式な学生として認めることはなかったのだった。

ところが、スティーブはその時までに学生部長のジャック・ダドマンと気安い関係になっていた。 そして、ジャックを説得して、授業を受講する許可と寮に住む権利をタダで手に入れてしまった。

DVD「スティーブ・ジョブズの真実」に、リード大学の光景が含まれている。

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